映画「炎のメモリアル」

ネタバレご注意ください。


実際、現実にもある火災事情なのかも知れないが、若干主張のためのストーリーと考えてしまうかも。


最後まで観ると分かりますが、主人公は火事の中、要救助者は助けたものの、現場の状況により火に巻かれ、自分を救助する事を断り、命を落とします。
妻の間で、命の危険があるから安全な現場へ、という会話があった上で、人の命を救うという選択肢を選び続けた先の話なので、命を失うという結果を後出しで考えれば、そんな選択肢を取らなければよかった、という話になりがちです。
しかし、そもそも事故で命を失うかどうか、というのは誰にも分からない訳で、結果が分からない前提では、答えが出るとは思えない。

本作は 911事件で命を失った大勢の消防士のために作られた作品との事。
前提がそうなので、命を救うために命を落とす、という物語の部分は変えようが無かったのかも。

とても難しい問いを投げかけられている気がします。「どの程度、人の命を救うために事故に踏み込むべきか*1

*1:そして結果は予想できない故に、救助に当たる人の死は、不可避になってしまう。